敦賀市海水養魚協会
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漁場として、魚が育つ養殖場として

日本の海面養殖業の多くは、比較的波が穏やかで海水温が安定している太平洋側地域で行われているのですが、福井県の敦賀以西の地域「嶺南」「若狭」ではとらふぐや真鯛、サバやサーモン、牡蠣などの養殖が盛んに行われています。

敦賀市海水養魚協会に加盟している生産者が所有する養殖場は、嶺南・若狭地域では一番北に位置し、海面養殖を行う地域としては最北端の地であると言われています。

日本海に面しているここ敦賀の海は、晴天が少なく海水温は他県の養殖場に比べても低く、波が荒い日も多くあります。一見、海面養殖には向いていないと思われる方も多いと思いますが、敦賀を始めとした嶺南・若狭の海は日本海に面した地域の中にあっても海面養殖に適している理由があります。

敦賀の海が養殖に適している3つの理由

複雑に入り組んだ地形「リアス式海岸」

敦賀の海は日本海に面しています。日本海特有の荒波のため海が時化ることが多いのですが、敦賀の海は、複雑に入り組んだ海岸線「リアス式海岸」であるため、この荒波の影響を軽減させることができ、養殖に適した地形といえます。

日本海ならではの厳しさ

日本で行われている海面養殖の多くは、一年を通して比較的海水温が安定しているところが多いのですが、ここ敦賀の海は、日本海特有の荒波などの影響を受け、海水温が低いのが特徴です。

海水温が低いとなると魚が育ちづらいのではと思われますが、この荒波に耐える強い生命力を持ち、運動量も豊富であることから身の締まった魚が育ちます。

周囲を山に囲まれている地形

複雑に入り組んだリアス式海岸に面した敦賀は、周囲を雄大な山々に囲まれているため、ミネラルや微生物を豊富に含んだ水が流れ込んできます。

リアス式海岸が荒波の影響を軽減し、周囲を囲む雄大な山々から栄養豊富な水が流れ込んでくるという「地の利」を生かすことで、敦賀の海が日本最北端の海水養殖場として発展を続けています。